
2025年夏の甲子園大会が開幕したが、開幕直後から高校野球を巡る“負の話題”がSNSで大きな波紋を呼んでいる。広陵高校をめぐる暴力問題、そして連日の猛暑による選手の体調不良――。そのすべてが「甲子園という舞台の限界」を突きつけるような形で、今、世論の厳しい視線が注がれている。
なぜ「辞退しない?」と批判が高まったのか
今年の夏もまた、甲子園の熱戦が始まった――。しかし、その熱気と同時に、SNS上では冷ややかな声も相次いでいる。特に注目を集めているのが、広陵高校野球部の“暴力問題”と辞退しない判断に関する批判だ。
2025年1月、広陵高校の野球部で2年生部員が1年生部員に対して暴力を振るったことが発覚。被害を受けた1年生は退部し、最終的には学校を転校。しかし、チームは処分を受けつつも出場辞退は行わず、今大会に出場した。
この判断に対して、X(旧Twitter)では
- 「なぜ辞退しないのか」
- 「被害者が転校して、加害者が甲子園に出るなんて…」
- 「広陵は強豪だからって甘い処分すぎない?」
といったコメントが殺到し、「#辞退しないの?」「#高野連」などの関連ワードがトレンド入り。
さらに追い打ちをかけたのが、選手の熱中症搬送だ。8月6日には仙台育英の選手が足をつって倒れ、開星の選手も自力で歩けず担架で運ばれる場面が発生。気温38度超という過酷な環境の中、「この暑さで野球をやる意味があるのか」という根本的な疑問も広がっている。
Xでは
- 「これはもうスポーツじゃなくて消耗戦」
- 「夏の甲子園、選手の命をかけさせるものじゃない」
- 「ドーム開催とか秋開催にしたほうがいいのでは?」
といった意見が続出。「#もう限界」「#甲子園改革」などが次々とトレンドに上がる事態となった。
また、当日のトレンド一覧には「平和記念式典」「原爆ドーム」なども上がっており、同じ“広島”を軸に、甲子園の在り方と平和・命の重さという対比が、皮肉にもSNS上で浮き彫りになった形だ。

【まとめ】
「夢の舞台」「球児の晴れ舞台」として長年続いてきた夏の甲子園だが、2025年の今、その在り方に再び疑問の声が集中している。
・暴力問題の“スルー”とも取れる処分と出場判断
・連日の猛暑と命に関わる危険
・透明性や公平性を欠いた運営に対する不信感
SNSという時代の鏡が、甲子園という伝統の舞台に「変化」を強く求めている。高校野球を守るためにこそ、今こそ本気の議論が必要なのかもしれない。
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