はじめに
「アリス」と聞けば、多くの人がルイス・キャロルの名作『不思議の国のアリス』を思い浮かべるでしょう。しかし、今回私が鑑賞した映画『不思議の国でアリスと』は、古典的なアリスの物語をベースにしながらも、現代的な解釈と新しいメッセージを込めた作品になっていました。
この記事では、映画のあらすじや見どころを紹介しながら、私自身が鑑賞して感じた率直な感想をまとめていきます。これから観ようと思っている方の参考になれば嬉しいです。
映画『不思議の国でアリスと』の基本情報
作品概要
- 公開日:2025年9月29日
- ジャンル:ファンタジー/アドベンチャー
- 原作:ルイス・キャロル『不思議の国のアリス』をモチーフにしたオリジナル脚本
- 主な登場人物:アリス、白ウサギ、帽子屋、チェシャ猫 ほか
従来のアリスの世界観に加え、今作では「アリスと共に冒険するもう一人の現代的キャラクター」が登場し、観客がより物語に入り込みやすい仕組みになっています。
あらすじ(ネタバレなし)
物語は、日常に退屈を感じている少女アリスが、再び“穴の中”に落ちてしまうところから始まります。
ただし今回のアリスは、以前の冒険を覚えている設定。前作との違いとして、アリスは「なぜ自分がこの世界に呼ばれるのか?」という問いを抱きながら行動します。
また、彼女のそばには現代から迷い込んできた“もう一人の案内人”が登場。二人の関係性を通じて、観客自身が「不思議の国を一緒に旅する感覚」を味わえるのが大きな魅力です。
見どころポイント
映像美と独創的な世界観
まず圧倒されたのは映像美。草木の一本一本や、不思議なキャラクターたちの動きが非常に細やかで、アニメと実写の境界を感じさせないクオリティでした。特にチェシャ猫の登場シーンは、幻想的で思わず息をのむほど。
アリスの成長物語
本作は単なる冒険ファンタジーではなく、「自分の居場所を探す少女の成長物語」でもあります。アリスが直面する課題や選択は、観ている私たち自身の人生に重なる部分もあり、心に響きました。
音楽と演出
劇中の音楽も非常に印象的でした。幻想的なメロディに加えて、場面ごとの緊張感を高めるサウンドが効果的に使われており、映像と音が一体となった没入感を与えてくれます。
私の感想
良かった点
個人的に最も心に残ったのは、アリスと現代から来たキャラクターとの対話です。夢と現実の境界線を曖昧にしながら、「自分の本当の望みは何か?」を考えさせられました。ファンタジーでありながら、大人も深く共感できるテーマが込められている点に感動しました。
また、映像美とセットデザインが素晴らしく、映画館で観る価値のある作品だと思います。
気になった点
一方で、物語の展開がやや急ぎ足に感じる部分もありました。キャラクター同士の関係性をもう少し掘り下げてくれたら、より感情移入できたと思います。
観るべき人は?
- 映像作品で非日常を味わいたい人
- ファンタジーや童話が好きな人
- 「自分らしさ」や「生き方」を模索している人
子どもから大人まで楽しめる内容ですが、特に大人の観客に強く刺さるテーマが込められていると感じました。
まとめ|不思議の国は私たちの心の中にある
『不思議の国でアリスと』は、ただのファンタジー映画ではなく、「自分の居場所を探す物語」として観客に問いを投げかけてくれる作品でした。
私自身も鑑賞後、「今の自分にとって大切なものは何か?」を改めて考えさせられました。きっと観る人それぞれが、自分の人生と重ね合わせて何かを感じ取れるはずです。
ファンタジー好きの方はもちろん、日常に少し疲れてしまった方にもおすすめできる映画です。ぜひ劇場で体験してみてください。
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